だんぼるーの梱包材ブログ

食品を安全安心に輸送するためには、箱や容器を活かした包装・梱包がかかせません。長時間の輸送に耐えるための包装には多くの種類があります。

食品を守る働きを持つ包装は容器に限りません。食品に塗布するワックスも外部環境から防御しています。例えば卵の表面にワックスが塗られることはよく知られていますが、このワックスには卵殻にあいた無数の穴を塞ぐ働きがあるのです。卵殻は雛が呼吸できるように、元々微小な穴があいています。その穴から微生物が侵入すれば卵が腐ってしまうため、ワックスで事前に防ぐというわけです。ところでワックスを卵殻に塗る分には、そのワックスが直接卵に浸潤していませんが、食品に直接塗布される場合、安全性は保てるのでしょうか。

 実は食品に塗布されるワックスの多くは天然由来のものです。ミツロウ、カルナバロウ、キャンデリラロウ、コメヌカロウ、モクロウ等が典型例で、それぞれハチの巣、カルナバヤシの葉、キャンデリカ草、米ぬか、果皮から抽出されます。いずれも高級脂肪酸と高級アルコールがエステル結合したもので、炭化水素、樹脂等を含んでいます。石油から造られたワックスよりも安定性、安全性が高く、米国の食品医薬品局においても規制の対象とはなっていません。

 天然ワックスは安全性が高いことから、頻用されていた時期もありましたが、最近はフィルム包装が発展したこともあり、徐々に見られなくなっています。しかし完全に消滅してしまうとは考えられておらず、別の用途が探られています。天然ワックスは食べてしまっても問題ないことから、食品の表面だけではなく、食品中に用いることが検討されているのです。例えば、特定の食材を加熱直前まで分離したり、酵素作用から保護したりするのに用いることが考えられます。食材同士を混ぜてしまった総菜は、時間が経つとそれぞれの素材の良さが消失してしまいます。それを防ぐために天然ワックスを使用する可能性もあるわけです。